ニンジャスレイヤーTRPGリプレイ(4)「アイドル・イズ・アニマル」(通常版)

忍殺リプレイまとめはこちらからどうぞ。

こちらの記事は、Twitter上に掲載したニンジャスレイヤーTRPGリプレイを、一部修正、再構成の上で掲載したものです。

目次

1. これまでのあらすじと、新たな冒険
2. セッション本編
2-1. 因果はチョットダケ巡る
2-2. 芸能会と裏社会
2-3. それぞれの「スカウト」
2-4. 突入! 突入!
2-5. 今日のトイレ判定とか
2-6. アイドル・イズ・アニマル
2-7. カワイイは巨悪

1. これまでのあらすじと、新たな冒険

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初回のあらすじ:ソウカイニンジャのニュービーたちは、ソウカイシックスゲイツ相手にイキって返り討ちにされたり、裏切りをしたりしていた。ファーストミッションとしてヤクザ事務所を制圧し、オイランを入手するのであった。

第2回のあらすじ:ニュービーニンジャ、通称サンシタ・イチミに下された指令は、2名のフリーニンジャに対する制裁・拉致であった。彼らはソウカイシックスゲイツ、ソニックブームの援助を受けつつ、指令を達成。そして、ネオサイタマの死神、ニンジャスレイヤーとの初遭遇を果たすのであった。

第3回のあらすじ:第2回で初登場を果たした新メンバー、ホワイトカタナの姿を、彼らが二度と目にすることはなかった。今のところ。再登場デキルトイイネ! そしてサンシタたちは、ヨロシサンで蜂起したバイオニンジャの制圧、無辜の女子職員の拉致に成功したのであった。

そして今回、彼らを待ち受ける試練とは……。

WORNING!!
おことわり!!
今回のシナリオは、実在の作品・団体・事件とは一切関係ありません。仮に連想される現実の何かがあったとしても。そして、このシナリオを作ったのはイダテンフット=サンおよびアイアンビッグ=サンの中の人です。特にリプレイ執筆者には、実在の何かを揶揄する意図はありません。

2019年5月5日。こどもの日。大人になれない僕らは、強がりをいくらでも聞いてもらいたくて某カラオケボックスに集合した。今回の参加者は、持ち回りNMであるアイアンビッグ=サン(IB)の中の人を筆頭に、ラッキーキャンサー(LC)、ジゴクランナー(JR)、レイワン(01)である。かなり少人数の回となった。

なお、ブルータルヘッド(BH)は、前回セッションでNMをしつつ泥酔しており、スケジュール協議をよく聞かずにイイヨイイヨしていたためのダブルブッキングで欠席。アノーニマス(AN)は体調不良であった。ホワイトカタナ(WK)=サンは、ほら、ブラックカタナ=サンだからさ……。

もう一つおことわり。最新セッション時点では、当プレイグループにプラグイン導入がされていないため、ジゴクランナーの限界突破による連続攻撃処理や、ラッキーキャンサーのニンジャソウル鑑定も実施されていない。期待していた人は、いつか来るであろうプラグイン導入を待とう。

2. セッション本編

2-1. 因果はチョットダケ巡る

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LC「クヒヒ……これで俺はもっと強くなるゼ……」
サンシタ・イチミの外道担当、ラッキーキャンサーは、サイバネ導入手術を受けていた。自慢のカニツメテッコに加えて、ヒキャクの導入。おお! 奴は脚力を強化してさらなる暴虐を果たすつもりだ! ブッダよ! いい加減起きろ、仕事しろ。

しかし。
LC「ウギャオーッ!」
手術直後に響き渡るLCの悲鳴!
LC「ああ! ヘンゲヨーカイ・ジツが! 俺のヘンゲヨーカイ・ジツが!」
出目1による手術ダメージが発生した! LCのジツが1→0となり、ジツが失われた! インガオホー! インガオホー!  ブッダチョット! 仕事した!

そしてクライミングにキラービー! LCのオイランがカロウシした!
ああ! 痛い目を見たのがLC本人なら、喜ばしかったのに! 病気を持っていた(第2回参照)オイランであるし、体力が落ちていたのだろう。ナムアミダブツ!

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NM「今回はボードを使ったモータルハントやらないよ。もういい加減、みんなもルールに慣れたし、モータル相手の模擬戦も退屈でしょ?」
「ソウデスネー」
NM「あと、選択ルールで『トレーニング失敗の累積』を採用するよ。消費万札を3から5にすれば、トレーニングに失敗しても『次回のトレーニング出目に+1できる』。複数回失敗した場合、効果は累積することにする。BHのガチャ爆死は悲惨だったからね」
「寛大!」
何度も言うが、今回のニンジャマスターは、アイアンビッグ=サンの中の人である。あとイダテンフット=サン。

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そして、トレーニングしようにも先立つもののないニンジャたちは、モータルハントを繰り返す。
「イヤーッ!」
「アバーッ!」
しかし、ダイス1回で処理されるモータルハントにブチョーはいない。全体的に実入りはいまひとつであった。
「チッ、しけてやがるぜ」
DKKは溜まる。

2-2. 芸能会と裏社会

そんなサンシタ事務所にやってきたものがある。黒スーツにサングラスの男、クローンヤクザ(CY)だ。
JR「ナンダイ?」「シャー」
CY「これを」
ソウカイシックスゲイツ、ソニックブーム(SB)からの書状である。トコロザワ・ピラーに出頭せよというではないか。

(解説)
今回のNMは、これまでのNMに比べてヘッズ度合が弱火のため、描写にちょっと難があるかもしれない。「○○ニンジャ」がアーチニンジャ級の敵というわけではない。優しい目で眺め、自分の脳内で最適化しよう。いいね?

トコロザワ・ピラーに赴いたサンシタたちは、RKの間に通された。
LC・JR・01である。BHはガチャの爆死から復活しておらず酒に溺れ、IBはサイバネ手術の準備中。ANは前回の収入でオイラン店舗を利用しようと雨の街をうろついた結果、体調を崩していた。ANの欠席理由については、PL自己申告である。

RK「貴様ら、ネコネコカワイイを知っているか」
唐突! ネコネコカワイイとは、オムラ・インダストリが開発したオイランドロイド・アイドルユニットである。あまりの人気にリアルアイドルを駆逐し、多くのアイドル志望者がオイラン養成所に通うことを余儀なくされた。
(知識ニューロン判定:難易度NORMAL)

JR「知っています」(4成功)
LC「知っています」(4成功)
01「知っています!!」(6成功)
RK「うむ。ソニックブーム=サン。あとは説明せよ」
SB「はい」
SB「ネコネコカワイイが売れに売れているのは事実だ。そこに盾突くリアルアイドル計画の動きがある」

SB「そいつらが、ユニット立ち上げのオーディションを打ってきやがった」
SBが取り出した一枚の書面は、アイドルの募集要項であった。
「新ユニット『ドウブツ・トモダチ』。アイドル募集! カワイイ! 応募者は、デモテープとかはいいので写真を貼ってスリーサイズを書いて送ってください」

SB「ドウブツ・トモダチのプロデューサーのクワトウという男が、アンタイ・ネコネコカワイイでソウカイヤに盾突こうとしている男だ」
01「それで、そいつを暗殺して来いと?」
SB「いや」
SBはかぶりを振った。
SB「殺すのは、クワトウの企みを明らかにしてからだ。オーディションに潜入してこい」
な、なんだってー!?

もしかして女装するのか?
01「いや、でも、こいつら割と化け物ですよ?」
仲間たちは、人としてのシルエットをとどめていない。コブラとカニツメである。だとしたら自分? イヤだ。イヤすぎる。絶対に酷い見た目になるし化粧品とか分からないし、毛とか剃る羽目に……

SB「自分で潜入しろとは言ってねぇよ」
ほっ……。

SB「アイドル候補を『調達して』、オーディションに送り込め。手段は任せる」
01・JR「!?」
LC「♪」
LCだけはイキイキしていた。
SB「アイドル候補生の調達、送り込み、オーディションの全容解明、しかる後にクワトウを排除または懐柔。これがミッションだ。やれ」
「「「ハイヨロコンデー!!」」」

2-3. それぞれの「スカウト」

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01「え、待って待って。アイドル候補生の調達って、どうやるのさ」
NM「自分で考えて」
01「はぁ!?」
NM「候補の絞り込み、接触方法について自由に提案して。そこに難易度と判定手段(カラテ・ワザマエ・ニューロン)を決めるから、接触の成否や拉致の成否を判定して」
最初の印象より、ルール運用ははるかにきちんとしていた。

おお! こやつらは、どのような方法でアイドル候補生を調達するというのか!?
みんなも考えてみよう!!

01「ニューロンを使って情報収集をしたい。アジトのUNIX端末から、かわいい女の子の情報探せる? 当然デビューなんてしてなくて、さらえそうな子」
NM「じゃあ、ニューロンの難易度HARDで判定して」
01「成功」
NM「描写するよー」

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レイワンは、アジトのUNIX端末を恐るべき速度でタイプしていた。頼るべきものは自身のニューロン。このネオサイタマにおいて、カワイイヤッターを探し当てるのだ!
ハッキングの結果ヒットしたのは、とある女子高校であった。名簿サーバにハッキングすれば、写真付きの情報がヒットする!

そして、校内で警備の手薄なエリアも。フィーヒヒヒ!(ニューロンHARD判定成功)
潜入した先で、01はターゲットを待ち構える。そして。
「イヤーッ!」
「イヤーッ!?」
カワイイヤッターの拉致に成功するのであった。(ワザマエHARD成功)

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01「で、どんな子が捕まったの?」
NM「自分で決めて」自由主義!
01「え、エート……」

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01「タカベ・モミジ=サン(TM)だ」
TM「捕まってしまったので、構ってもらわないといけませんね。ふふっ」
展開の都合上、拉致直後から絆レベルは高めなのだ。見えないところで対話していたのかもしれない。暴行はしていない。いいね?

そしてジゴクランナー。
JRはジャパンレイルではなくてジゴクランナーである。元市民ランナーである。そして、ランナーにはスタイル良好な女子が多いのであった。
JR「あそこで、かわいい子がいつも走ってたよな」「シャー」
モータル時代の記憶に、強烈なアテがあった。コワイ!

やっぱりこのシナリオ、いろんな方面を敵に回しそうな気がする! 揶揄する意図はありません! 特定層に変質者がいるとか、そういう言いがかりを付ける気はありません!

ともあれ、JRは物陰に身を潜めて、かつて見たあの子を待ち構えていた。
「フッ、フッ、フッ、フッ」
軽やかな足音と吐息が近づいてくる。
JR「マキツケ!」(ワザマエHARD成功)
JRも目当ての女子の拉致に成功した。

JR「キクチ・マコ=サン(KM)だ」
KM「ボ、ボクをどうするつもりですか!」
こんな描写をしてみたものの、なぁに、シナリオの都合ですぐに素直になるのです。フィーヒヒヒ!

01「LCはわざわざ候補を捕まえて来なくていいから楽だよな」
LC「なんで?」
01「え? だって、シブノヤ=サンがいるじゃないか」
LC「俺も拉致るよ? 一つ減っちゃったし」
ブッダ。おお、ブッダ。こいつ、「ひとつ」とか言った。

LCは、シブノヤ・リンに友人を呼び出させた。前回からの時間経過で、シブノヤ・リン(SSR)は絆レベルとかいうレベルを超えて研修済みなのだ。
「ああ、久しぶり」
「リン=サン! 心配していたんですよ、なんで連絡くれなかったんですか……」
「あー……ごめんね?」

そして襲い掛かるカニツメテッコ!(カラテNORMAL成功)
「イヤーッ!」
「イヤーッ!?」
「ノノ……これで、一緒だね……」

LC「というわけで、クボ・ノノ=サン(KN)だ」
KN「なんなんですか……?」
LC「君はアイドルだ」
KN「そんなの……むーりぃー……」

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こうして、アイドル候補生の手駒は揃った! あとはオーディションに合格するだけだ!
アイドル調達法、みんなの考えた方法はあったかな? 正解者に拍手! よくできました!

2-4. 突入! 突入!

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シブノヤ・リン、クボ・ノノ、キクチ・マコ、タカベ・モミジ。思い思いの方法でカワイイを捕獲した、サンシタ・イチミ選抜部隊の三忍。選りすぐりのカワイイ達は、写真以外はなぜかスリーサイズしか記入しなくて済む応募用紙を提出し、無事に書類審査を通過した! カワイイ!

そして、アイドル候補生たちは、ネオサイタマの繁華街に位置するナカトミビルで行われる二次審査に臨むのであった。
SB「よし、テメェラ、中でなにをやってるのか、調べてこい」
LC・JR・01「「「ハイヨロコンデー!!」」」

SB「ドウブツ・トモダチのプロデューサーであるクワトウは、ワンチャンナイト・ニンジャクランのニンジャとつながりが噂されてる」
JR「ワンチャンナイト・ニンジャクラン?」「シャ?」
SB「ああ、オイラン調達に長けたクランだ。時間を与えると、女どもには手が出るだろうな」
01「モミジ=サン!」

01「よし、突入準備だな」
01が仕切りたがるのはいつものことであった。しかし、考えてみると今回は、エルダーニンジャにてニューロン自慢のニンジャであるアノーニマスが不在である。
01「おお! 今日は俺がハッキングして、敵アジトの様子を探ってやる!」
LC「……やれば?」 JR「シャー」

01は難易度HARDのニューロン判定に成功!
ナカトミビルでは、奥の電算室にUNIX端末があることを突き止めた。この端末にアクセスできれば、ビル内のさらなる詳細情報を確認できそうだ。
そして、もう一つの事実に気付いた。
アクセス可能な範囲に、手駒4名を含めた受験者たちがいない。カミカクシ!

01「どこかに抜け道がありそうだな」
LC「突入して、荒らしながら電算室を確保して、あとは出たとこ勝負か」
ジゴクランナー=サン。オハシも戦闘も絡まないと、台詞が妄想しにくいぞ。
01「で、どうやって潜入する?」
JR「どうやってって?」
01「いや、変装、とか……」

ラッキーキャンサー(両手はカニツメ型のテッコであり、両足はヒキャク)「いいよ、変装とか面倒だし。見られたら殺せばいいだろ」
ジゴクランナー(片腕が巨大コブラ。「両腕」説が時折(PL本人含む)出るけど、「片腕」な)「たかが数百メートルのために面倒だよ」
01「アッハイ」

クローンヤクザの運転する黒塗りの高級車で、ナカトミビルの近辺まで乗りつけた三忍。
ナカトミビルまで走る!
LC「イヤーッ!」
「アバーッ!?」
JR「イヤーッ!」
「アバーッ!」
LCとJRは、哀れな通行人から服をはぎ取り、羽織っていった。
01「えっ!? 変装しないって」
LC「急に、服が、きたから」
01「アッハイ」

Hey! 支離!
同じニンジャでも個体によって、行動の支離滅裂度合いは大きく異なるのだ!

まあいいや! 三忍はナカトミビルに到達!
「ザッケンナコラーッ!」
「イヤーッ!」
「グワーッ!」
入口を防衛していたクローンヤクザを、今回のイチミで最高のニューロンを誇るゼロワ……げふんげふん、レイワンが飛び蹴りで殺害!

そこで三忍は散った!
UNIX端末のある電算室を目指す01。
ハッキングが済むまで、金目の物を探すことに決めたLCとJR。
ビル内にはところどころ、通行可能なダクトがあった。ダクトで部屋と通路、または通路間を行き来できる。
三忍は時にダクトを通り、時に通路を駆け、ナカトミビルの1階を蹂躙した。

2-5. 今日のトイレ判定とか

「イヤーッ!」
通路を連続側転で駆け抜けるLC。
彼の前に現れたのは。
『厠』
トイレであった。

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01「本当に出た!」
JR「NM、LINEで『トイレもあるよ』って言ってたもんね」
NM「俺は、宣言したことは守るから」
LC「開けるといいことあるの?」
NM「開けてみたら?」

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LC「せっかくだから、俺はこの普通の扉を開くぜ!」
LCは、勢いよく扉を開けた! LCが見たものは!
「ザッ! ザッケンナコラー!!(///)」
急いでズボンを上げながらチャカ・ガンを抜くクローンヤクザであった。
ニッチムケサービス!

CY「ンダッテメッコラーッ!」
クローンヤクザはヤクザスラングを叫びながら、片手でベルトを押さえ、チャカ・ガンを乱射する!
BLAMBLAMBLAM!
LC「アッハイ」
LCが冷めた表情でカニツメを振るった。
CY「グワーッ!」

三忍はその後も各々トレジャー、クローンヤクザ(所持金なし)、ショットガンヤクザ(万札1持ち)をクリアする。そして、01がUNIX端末にたどり着いた。
神速のタイピングで、ビルの情報をハッキングしていく。
01「ふむふむ、なるほど」
特に関係ないが、新ライダーはAI企業の社長だ! 深い意味はないが!

ニューロン判定(NORMAL)成功! ビルの見取り図をダウンロード! そこで判明したのは、柱の隠しエレベーターの存在であった。UNIX端末の近く。01は残りの二忍に、IRC通信で情報を共有した。まもなく、サンシタが集合する。
01「1101(i:アイ 10:ド l:ル)、と」

ブブンパシュー。01のテンキー操作で、隠しエレベーターが姿を見せた。
01「よし、この下にアイドル候補生と敵がいるぞ」
JR「実入りはまぁまぁだったが、クローンヤクザしかいなかったからな」
LC「SB=サンから、時間経過でボーナス倍点と言い渡されてるからな。ちゃっちゃと制圧するぞ」

すっかり忘れていて、手元のメモが解読できていなかったが!
今回のセッションは、所要ターン次第で評価が変わると宣言されていたのだ!
20ターン以内が最高評価。50ターン以上で最低評価。
この時点で16ターン目である。さすがに、最高評価は難しそうだ!

エレベーターを降りた三忍は、ショットガンヤクザを排除しながら通路を突き進む。降りてきた地下階には、大ホールと、大ホールに至る通路しかない。
いや、もう一つ施設があった。
トイレである。

当然、トイレを開けるのはLCである。そこにいたのは!
「あ、ラッキーキャンサー=サン」
シブノヤ・リンであった。カワイイ!

シブノヤ・リン(UR)「この広間を入った手前に、アイドル候補生が固まってる。奥に、主催者が準備したアイドルが二人。さらに奥の緞帳の向こうに、プロデューサーがいるみたい」
従順! 縦板ウォーターフォール! 彼女は研修済みなのだ!
さながらクノイチ! LC爆発四散しろ!

ホールに入れば最終決戦! サンシタたちはスリケンで排除したショットガンヤクザから万札を抜きつつ、突入に向けて位置取りを整えた。

2-6. アイドル・イズ・アニマル

「イヤーっ!」先陣を切って突入したのは、JRであった。
果たして、ホールに広がっていた光景は。
手前に固まる、サンシタたちの送り込んだ少女を含むアイドル候補生たち。ホール最奥には、5人のバックダンサークローンヤクザ。ヤクザの前には、二人の少女……?? 少女なのか!?

「このままいけば、すっばらしー! ユニットが結成できたのに。邪魔が入ったみたいだね」
「あいつらはニンジャなのである!」
バリバリバリ! 一見して少女であった二人は、瞬く間に筋骨隆々の男のニンジャの姿に! コワイ!
「ドーモ、ワイルドキャットです」
「ドーモ、ラクーンニンジャです」

「ドーモ、ワイルドキャット=サン、ラクーンニンジャ=サン、<略>です」
サンシタもアイサツを返した。

ワイルドキャット(WC)
 カラテ4 ニューロン6 ワザマエ8 ジツ1(ヘンゲヨーカイ・ジツ)
 体力10 精神力12 脚力3 万札10
ラクーンニンジャ(LN)
 カラテ4 ニューロン6 ワザマエ8 ジツ2(カトン・ジツ)
 体力12 精神力8 脚力3 万札10

「汚物は消毒なのであるー!」LNが火炎放射器によるカトンを繰り出す。「イヤーッ!」連続側転で散開するサンシタ!
「ニンジャによって、特異なとこ違うから!」ヘンゲヨーカイ・ジツを使用した高速移動でLCとの距離を詰めるWC! ワイルドキャットであって、決してWater Closetではない!

「イヤーッ!」LCはWCのカラテ・パンチをテッコで弾いた! 直後のサンシタたちの反撃は単純であった。クローンヤクザの排除である。
01「頭数を減らす!」スリケン投擲!
JR「コブラが届かん」スリケン投擲!
LC「フォッフォッフォッフォッフォッフォッ!」テッコの間からスリケン発射!
「「「「「グワーッ!」」」」」

バックダンサークローンヤクザはボウリングピンめいて全滅! JR「グワッ!」ヤクザのチャカ・ガンが、一発だけジゴクランナーに命中していた。ここからがニンジャのイクサである!
「アイエエエ!? ナンデ!? ニンジャナンデ!?」サンシタが送り込んだ以外の候補生がNRSに襲われる。
「これは、予定されたオーディションの構成であり、トラブルではない」欺瞞的館内放送!

LN「そのカニツメ、焼いたらおいしそうなのである! 蛇も精がつくのである!」カトンがLCとJRを襲う! ジツは発動したが、両名回避!
WC「カラテゴッコ! スッバラシー!」WCのカラテがJRを襲う! 「シャーッ!」JRはカラテ回避!

01「イヤーッ!」WC「イヤーッ!」01による牽制のスリケンをWCは回避! JRが移動を捨て「深く腰を落として突いた」! JR「イヤーッ!」

……。

サツバツ! 命中! 効果選択判定は6!
WC「私は、狩られるゴッコは嫌いだ! サヨナラ!」WCが、無傷から爆発四散した!

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「え?」
「は?」
「そういうことってあるの?」
「あるんだねぇ」
「もう、あいつ一人でいいんじゃないかな」
「シャー」

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LN「バカな! あのゴミにワイルドキャット=サンがやられるなんて! クランの危機なのである!」
ここで01が、ホール最奥にもう一つの気配があるのに気付いた。緞帳の向こうに、何かがいる。ターゲットであるプロデューサーのクワトウか!
「イヤーッ!」連続側転で緞帳に接近!

01「ソウカイヤにハム飼う愚か者! 神妙にお縄に……」
「WRYYYYYY!!」
おお! 見よ! へけけっ! 現れたのはニンジャ戦闘力を持つ巨漢!

クワトウ
 カラテ4 ニューロン6 ワザマエ8 ジツ1(ヘンゲヨーカイ・ジツ)
 体力10 精神力12 脚力3 万札5

かがくのちからって、すげー!

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「なにが起きた?」
「クワトウにニンジャソウルが憑依した?」
NM「ちがうよ」「?」
NM「かがくのちからだよ。あと、クワトウは元プロレスラーだよ」
「?」
……。
かがくのちからって、すげー!

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01「こいつを残して排除するぞ!」
クワトウ(QA)は懐柔が望ましい。ということは、交渉力を削がねばならぬ。三人で囲んで棒で叩けば、どうとでもなるであろう。
JR「イヤーッ!」LN「イヤーッ!」互いに有効打が与えられない! されど集中攻撃を受けるLNがジリー・プアー(徐々に不利)!

LN「汚物を消毒できないのであるー!」LNのカラテはJRにカウンターされ、危うく回避! 01「イヤーッ!」LN「グワーッ!」 01のスリケンが命中!
JRのサツバツ・カラテを危うく回避する。
「わ、私の方が消毒されてしまうのだー!」

ここから8ターンほど、手元のメモをノーカットでお届けする。

LN JRに攻撃。カウンターカラテ命中!
QA JRにカラテ。回避。
01 LNにスリケン成功。「死んじゃうのだー!」
JR LNに集中カラテ(移動なしのカラテ)。命中。「もうぼろぼろなのであるー!」
LC LNにカラテ。回避ダイス使い切りのため命中。「クワトウ=サン! 助けるのであるー!」

QA「この役立たずで薄汚い外来種がー!」
QA・LN カラテをJRに。回避。
01 スリケンをLNに。回避。
JR カラテをLNに。回避。「死にたくないのであるー!」
LC カラテをLNに。命中。「死んじゃうのであるー!」

LN カラテ失敗
QA カラテ失敗「元プロレスラーの私の攻撃がー!」
01 牽制スリケン成功。(攻撃成功したが回避され、回避ダイス消費のみ)
JR 攻撃成功。「死んじゃうのであるー!」
LC 攻撃成功。「死んじゃうのであるー!」

LN サツバツ失敗。
QA カラテ失敗。
01 スリケンをLNに。回避。
JR LNにカラテ。回避。「生き延びたいのであるー!」
LC LNにカラテ。回避。「生き延びたいのであるー!」

LN JRにカラテ。回避。
QA JRにカラテ。回避。
01 LNにカラテ。回避。
JR LNにサツバツ。回避。
LC LNにカラテ。回避。

LN JRにカラテ。回避。
QA  JRにカラテ。回避。
01 LNにカラテ。回避。
JR LNにカラテ。回避。
LC LNにカラテ命中。「おうちに帰して欲しいのであるー」

LN 泣きながらにJRにカラテ。「イヤーッなのである!」回避。
QA JRにカラテ。カウンター成立。「グワーッ!」
01 LNにカラテ。回避。
JR LNにサツバツ。回避。
LC LNにカラテ。回避。

LN 泣きながらJRにカラテ。回避。カウンターも危うく回避。「やめるのである!」
QA JRにカラテ。サツバツ。回避。
01 LNにカラテ。サツバツ! 頭部への痛烈なカラテ。LNがついに爆発四散!「サヨナラ!」

残るはQAのみである。01はQAに呼び掛けた。
01「投降するなら、ソウカイヤに斡旋してやっても良いぞ?」
QA「ほう、悪くない話だ」不敵! 本来なら、ドゲザしてもおかしくないシーンである。
LC「……やっちまおうぜ!」
しかし。「イヤーッ!」
戦闘で出入口に近づいていたQAは、逃げ出した!

QA 連続側転で逃げる!

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01「あれ? ヤバくね? ひたすら逃げられたら、距離を詰め切れずに逃げきれちゃうよな?」(そういう距離感だった)
01「逃がすと最悪だから、ソニックブーム=サンに、出入口固めてもらってもいい?」
NM「イイヨー」

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01はせわしなくIRC端末を操作する。「ドーモ、ソニックブーム=サン。イマ、オハナシヨロシイデスカ。ハイ、ナカトミビルの入口を、クローンヤクザとニンジャで固めてもらえませんか? クワトウが逃げ出しまして。ハイ、念のためです。大丈夫です。ハイヨロコンデー!」

そして今度は、先ほど掌握したUNIX端末へアクセスをかける。地上階と地下を結ぶ、隠しエレベーターの停止操作である。ニューロン判定(NORMAL)に成功!
どさくさ紛れにアイドル候補をスマキしていたクワトウは、エレベーター前で立ち往生だ!

クワトウは、モミジとクボを抱えている。
01「モミジ=サン!」
JR「イヤーッ!」サツバツ! 敵の両腕を切り飛ばした!
JR「このまま殺されるか、腕をコブラにされて生き延びるか、選ぶがいい」
QA「スイマセンデシタ-! ナンデモシマスー!」あまりのダメージにカワリミ! ミッション達成である!

Wasshoi判定! 不発!
本日の戦闘はここまでであった!

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NM「アイドル候補は、そのまま持ち帰ってもいいし、リリースしてもいい」
LC「リリースってなに?」
01「リリースします」
JR「リリースします」
JRの考えは知らないが、筆者(01)は、降って湧いたNPCをオイランにして前後云々して楽しむという流れに、なんか引いてしまったので、リリースした。

2-7. カワイイは巨悪

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サイタマ・トコロザワピラー。ネオサイタマの裏社会を牛耳る、悪の根拠地である。タノシイタノシイデブリーフィングが始まる。
「ムッハハハハ、大儀であった」
上機嫌に笑うのは、ソウカイヤの首魁、ラオモト・カンだ。向かいにはサンシタ・イチミがセイザし、脇にはソニックブームが控えている。

「ドウブツ・トモダチプロジェクトは瓦解。人材はこちらに懐柔。ネコネコカワイイの姉妹ユニットとして、アニマル・センベイでもデビューさせてやればよい」
アイドル候補の確保、送り込み、敵性ニンジャの排除、クワトウの確保。事前に宣言された「最高評価」所要時間はかなりオーバーしたものの、蓋をあければ理想的な作戦遂行であった。

果たして、ラオモトの評価はA+。全員に20枚の万札が振る舞われた。サンプルシナリオに比べると大盤振る舞いが過ぎるが、実はこのくらいでいいのかもしれない。サンシタの財布は膨れた。

今回のセッションはここまで。
カラオケボックスセッションにつき、セッションめしは近くの「わん」でした。
だいぶ待たされたけど、安くておいしかったです。
今回も、お付き合いありがとうございました。

(アイドル・イズ・アニマル おわり)


Written by gimpei_osawa in Games on 2020年 8月 8日(土). Tags: ニンジャスレイヤー, リプレイ, サンシタ・イチミ,